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事例集026 現場の声を伝えること

介護の集いや認知症カフェなど、誰でもが介護についての悩みを話したり、息抜きの時間となる場所が地域に増えています。

先日、市川市のデイサービスで開かれた介護の集いで聞いたお話から感じたことです。


■母親を介護している男性の話
母親が脳梗塞で倒れ、後遺症で麻痺が残る状態。
さらに認知症の症状もあったそうです。
病院で紹介されたリハビリ施設は順番待ち。

順番待ちしているしかないものだと思い込み、今後についてや、利用できるサービスについて、何も分からず途方にくれていたそうです。
数週間して、このままリハビリを受けなければ、回復出来るものも手遅れになってしまうと、心配し、たまたま看護師に不安を話したら、病院には相談を受付ける専門の人がいると教えてくれたそうで、病院で相談出来るのは医師か看護師しかいないと思っていたそうですが、その時始めて病院には“ソーシャルワーカー”という存在がいることを知ったそうです。

最初から存在を知っていたら、毎日毎日悩んで暮らす日々を送らずに、しかも、もっと早く、母親に何らかのリハビリやサービスを受けさせてあげられたかも知れないのに。と悔やんだのだそうです。


■妻を介護する男性の話
妻を介護する男性の話。
がんの告知を受けた妻を献身的に介護していらしたそうです。
妻は当時55歳。介護保険はてっきり65歳にならなくてはサービスが受けられないものと思い込んでおり、誰に相談することもなく、病状が悪化していく妻をなんとか一人で5年間支え、65歳の誕生日にやっと、役所に介護認定の申請に行ったら、「特定疾病(がん末期)の患者様は、40歳から介護保険のサービスを受けることが出来ますよ。」と、言われたのだそうです。

慣れない介護。子供はおらず、誰かに相談するということすら、頭にないくらい毎日が一生懸命。
先入観で、妻が65歳になるまではなんとか頑張ろう!と、自分の会社や趣味や、周りのことも全て後回しにして、尽くして来た結果が…と愕然としたそうです。


こんな風にどちらのご家族も、
「知っていたらもう少し楽になれたのに。」
「これからの暮らしについてより良い策を選択できたかも知れないのに。」
そう話していらっしゃいました。

家族の集いも認知症カフェも、当事者が話をして情報共有したり悩みを相談したりするなど、介護者の生の声を聞くことができます。

わたしは、その声を、その場所だけで終わらせることなく、同じことを他の誰かが繰り返さないための未来へのメッセージととらえ、当事者の声や介護現場の今を介護に直面していない広い世代に発信して行きたいと思っています。

未来への準備をするためのきっかけだったり、
ご自身とご家族のこれから、を考えるきっかけになればと思っています。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Fri,  26 2015 17:59
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