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事例集025 拓哉に会いたい

ケアハウスに入居していた、80代のおばあちゃんYさんのお話です。

Yさんはいつも元気。
「昔は社交ダンス、毎晩踊っていたわよ!今でも、いい男が誘ってくれたら踊っちゃうわよ!」
と、冗談もお好きな素敵なおばあちゃんです。

社交ダンスのお仲間にはご自身より若い友達も多く、毎日施設から駅まで歩き、電車に乗って遊びに出かけて、夕方帰ってきます。


Yさんのお部屋にはキラキラした大きなウチワが部屋中にたくさん飾ってあります。
ウチワには “TAKUYA♡” と書いてあります。
そしてYさんの部屋着Tシャツには、胸に大きく“SMAP”と書いてあります。

そうです、Yさんは何を隠そう、大の木村拓哉ファン!
毎年一回、娘さんとコンサートに行くのを楽しみにしています。
スマップのコンサートにはシニア席があるそうですね。


ファンになったきっかけは…
Yさんは、5年前にダンスしている際に、心臓の病気で倒れ、そのまま緊急で手術する大病をしたそうです。
その時はYさんは、精神的にも落ち込んでしまい、退院してからも引きこもりのような状態になってしまいました。
そんな状態を心配して娘さんが、Yさんの社交ダンスのお友達に相談したところ、その中のスマップファンだったお友達が「SMAPのコンサートに行けば元気をもらえるから、一緒に行きましょうよ!」と誘ったそうです。

もともと、「この人いい男じゃない!うちの父さんには負けるけどね!」と、木村拓哉を見てはいつも冗談を言っていたYさん。
娘と一緒なら…と、重い腰を上げて退院後初めての外出でスマップのコンサートに行ってきたそうです。

コンサートから帰って来たら、今までの落ち込みようが一転!!!

「楽しかった!うちの父さんよりいい男だった!!」とご主人のお仏壇にごめんねとウィンクして、大喜びで「来年も行きたい!そのために、毎日健康に気をつけよう!」と、前向きになれたということです。


それからは毎年娘さんとお友達と3人でコンサートに出かけていたそうですが、ある年のこと、そのお友達が急にお亡くなりになってしまい、スマップのコンサートへもその年は行かなかったということです。

でも、次の年には気持ちの整理もついたようで、「お友達の分も長生きしなくちゃね!」と、亡くなってしまったお友達の分も、毎年元気をもらいにスマップのコンサートに行くんだ、と張り切っていたそうです。

私の勤めていたケアハウスにYさんがいらしたその年も、コンサートのチケットがとれた日から毎日のように「拓哉に会いにいけるの!」「外出届は一週間前で良かったかしら?」「コンサート用の服を買いにいくの!」と心待ちにしているのでした。

会いたい人がいるっていくつになっても本当に素敵ですね!
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Sat,  20 2015 10:18
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