介護デザインプロジェクト

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事例254 自家用車で出かけ運転代行で帰ってきた母

知人Aさんのお母様の話です。

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お母様は70代で一人暮らしをしています。
最近、物忘れが多くなったりして少し注意しなくては、と思っていたところで、Aさんも頻繁にお母様の家を訪れていました。

ある日、たまたま訪問すると車がなく母親は外出した様子で、留守でした。
そう言えば、眼科に行くって行ってたかも…
もう少し待てば帰ってくるだろう、と待っていることにしました。

まもなく、帰ってきたのですが。
なぜか母親は運転代行の車に乗って帰ってきたのです。

「親切にどうも。」と言って降りてきた母親に、驚いたAさんは尋ねました。

Aさん
「お母さん、車どうしたの?なんで代行?具合でも悪くなった?」

母親
「え?別に具合悪くないわよ。病院の人が親切に頼んでくれたの。」

Aさん
「なんで、眼科の?どういうこと?」

母親
「分からないわよ。」

Aさんが理由を知りたくても、お母様はその経緯を話したくないのか、本当に忘れてしまったのか、話してくれませんでした。
眼科に電話をしてみると、驚きの返事が帰ってきました。

眼科の担当者
「お母様は数年前から通ってくださっているのですが、最近、少し言動がおかしなところがありまして。大変申し上げにくいのですが、認知症の症状の様なものが見うけられまして。

来院してくださって診察券を出した後、順番でお待ちいただくのですが、その間に帰ってしまったり、診察が終わってお会計までの間に帰ってしまったりされることが頻繁にありました。
その時は、勘違いしちゃって、とか忘れちゃって、とおっしゃるのですが、前にも同じことをしたことを覚えていらっしゃらなくて。

待合室では、いつもカバンの中身をひっくり返す勢いで、何かを探しているんです。
見つかったのか落ち着いては、また探し出す。
という感じで、受付のスタッフや周囲のお客さんも、あの人大丈夫?という感じになります。

それに、いつも車で来院されているようなのですが、うちはそんなに狭くない駐車場なのですが、なかなか駐車できない様子をスタッフが見ていまして、車の運転も心配していたのです。

今回、診察時間にだいぶ遅れていらっしゃって、お母様から「道に迷った」と聞いて、これまでのこともありますし、これはもしかしたら運転させてはいけないんじゃないかという判断をいたしまして、勝手ではありますが、代行を手配させていただきました。

しっかりされているように見えても、私たちからみると心配な部分があります。
最近、高齢者の運転事故も増えてますし、安心のために、車の運転を控えていただくことと、きちんと物忘れなどの専門の病院を受診された方が良いかもしれません。」

Aさんは、年相応の物忘れぐらいにしか心配していなかったので、眼科の人に教えてもらった母親の言動にショックを受けたと同時に、今回たまたま話を聞くことができて良かった、と話しています。
母親が代行で帰ってきたのを知らなければ、母の状態を知ることは相当遅くなるか、何か事故が起こってしまってからだったかもしれないと思うと、ゾッとしたと言います。

物忘れ外来を受診することや、車の運転を辞めることも、「病院にいかないとダメだよ、運転は危ないからしちゃダメだよ」というだけでは、母親は「分かった分かった。」で終わってしまい、何も進んでいないそうです。

Aさんは今パートで働いていますが、これからは仕事のペースを少し落として、お母様の病院受診の付き添いや関わりを増やしていくことを考えていると話しています。

そう考えると心配な家族がいるときに、誰かがそばにいる、今まで以上に関わることができるってとても大切だな、としみじみ感じます。
Posted by おこないちかこ on  | 0 comments 

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