介護デザインプロジェクト

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介護の現場エピソードや、現在の社会問題について情報を発信していきます。

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事例215 家族が心配しすぎない、焦らない

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寝たきり状態になっている義母を介護している女性Aさんが、介護が始まった時のことを思い出して話をしてくれました。

結婚当初から義母と同居を始めたAさん。
義母は元気なうちはしょっちゅう旅行に出かけたり、友達と外食に出かけるなど、アクティブな人でした。特に自分たち夫婦に干渉することもなく、お互いの好きな様にうまく暮らしていたと言います。

ある日、義母は風邪の症状から受診をすると、肺炎と診断され入院することになりました。
状態が悪化し入院が長引くと、それに加えて合併症も併発。

何とか退院までこぎつけたものの、体力・気力ともに落ち込んでしまい、自宅で何とか手すりを使えば歩ける程度で、ほぼベットの上で過ごすようになってしまいました。

そこから自宅での介護が始まりました。
歩行が不安定のため、体を支えようとすると「自分で出来るからあっち行って」と言って、拒否します。

お風呂も一人では体が上手く洗えていなかったり、トイレでも上手くお尻が拭けていなかったりするようなので手伝おうとしても、嫌がります。
リハビリのためにデイサービスを提案しても拒否されました。

当初Aさんは、これ以上体調を悪化させないためにも「転んで寝たきりになってはいけないから、汚くして感染症になっちゃいけないから」など、心配がゆえに先を読んで声かけしていたのですが、ある時、同じように義母を介護をしている近所の方から、こう言われたそうです。

「今まであれだけ健康で元気で自由に過ごして来た方だもの。自分でも色々出来なくなっていることがショックでしょうに。
私たちは見ていて不安だし、心配でしょうがないけど、自然に接してあげた方がいいわよ。

介助や声をかけを拒否されるようなら、あなたじゃなくて、旦那さんとかお孫さんとか人を変えて接してみるのも手よ。うちのお母さんなんて、私が言ってもご飯食べないのに、主人が声をかけると食べるのよ。笑っちゃう。

あと、日頃の言葉選びは、〜出来なくなったらとか、マイナスな言葉をなるべく使わないことね。今日は足の運びが良いですね!とか、なるべくいいことを中心に話をしていくと、モチベーションが上がるんじゃないかと思うわよ。お互いにね。

わたしはもう介護をして5年目。介護されることと介護することに、お互いやっと慣れて来たところよ。家族が焦っちゃダメよ。」


この言葉を聞いてから、自分が心配しすぎていたことや、何でも自分がやらなきゃいけない、悪化させたら自分が大変になると思って、焦ってしまっていたことに気がついたと言います。

もしかしたらその空気が義母に伝わっていたのかも知れませんね。

それから10年、Aさんは今、寝たきり状態の義母を自宅で介護しています。
長いようであっという間の10年だったと言います。

介護で辛いことがあっても家族みんなで助け合って乗り切ってきたし、義母の病状が悪化していっても、自分に「焦らない焦らない…」と言い聞かせて、本人にも気持ちを確認しながら一つ一つクリアしていくことができているそうです。

『家族が心配しすぎない、焦らない』
介護をする上で重要なことの一つですね。
介護の先輩のご近所さんが、素敵なアドバイスをしてくれましたね。

Posted by おこないちかこ on  | 0 comments 

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