介護の現場エピソードや、現在の社会問題について情報を発信中。

メニュー

事例188 「𠮟る」と「怒る」の違い

mama-1592422_640 (1)
施設のおばあちゃんと散歩をしていた時のこと。
前方から幼稚園児くらいと思われる男の子とお母さんが歩いて来ました。
遠く離れた所からでも分かるくらい大きな声で、そのお母さんが子どもを叱っている様でした。

「ばっかじゃないの!」
「いい加減にしろよ!」
「何回言ったら分かるわけ?」
「毎日毎日なんで、ママをこんなに怒らせんの?」
「今度怒らせたら、何にもしてやんねーから!」
「ゴメンなさいも言えねーのかよ!」

具体的に何があって起こっていたのかは分かりませんでしたが、お母さんは時々子供の頭を小突きながら、上から畳み掛けるように言葉を浴びせている様に見えました。

通り過ぎる人は驚いた様に振り返ってみています。
私とお婆ちゃんも、びっくりしてそれまで話していた会話が途切れてしまうくらいに、そちらが気になってしまいました。

私「あの子は随分と叱られてましたね。叱られる様なことしたのかな。それにしてもあのお母さんも子供の頭を小突いたり、言葉づかいもちょっと…って感じでしたね。」

お婆ちゃん「あんな言葉遣いでいつも怒ってんのかね。だとしたら、いつか子供もそう言う言葉使う様になるよ。あとさ、あんたさっき『叱られてた』って言ったけど、あれはただ『怒られてた』だけでしょ。『??る』って言うのは、ちゃんと何がダメだったとか、注意する意味を教えてあげることでしょ。あんなに頭ごなしに感情的になって子供につっかかっているのはただ『怒ってる』だけよ、自分が。子供のことを思ったら、きちんと『叱って』あげなきゃね…。感情的な言葉で、子供を傷つけていたとしたら、本当に残念な事だよ。転んでついた傷よりも、言葉で受けた傷のほうが深く残るっていうからね。」


「叱る」(目下の者に対して)声をあらだてて欠点をとがめる。とがめ戒める。
「怒る」激して気があらだつ。腹を立てる。
※広辞苑より


2つの言葉を調べてみると、「叱る」には相手がいて目的があって(経過)、「怒る」は自分自身の状態のこと(結果)を意味していることが分かりました。

出来れば感情的になることなく上手く出来ると良いのですが、そうはいかない時もあります。
子育てだけではなく、社員教育など仕事の場面でも同様だそうですが、「怒り」をコントロール出来るようになる事が大切なのだそうです。


・「怒っている」自分をしっかり自覚出来て、それ以上暴走しないようなブレーキをかけられること。
・言い過ぎたり、後悔する事があれば、素直に謝まること。


単純なようで難しいことですね。
施設のお婆ちゃん達と話をしていると、考えもしなかった事に新たな気づきがあったり、人生の先輩だからこそ、改めて納得してしまう言葉があります。

お婆ちゃんが言った『転んでついた傷よりも、言葉で受けた傷のほうが深く残るっていうからね。』という言葉がものすごく胸に残った出来事でした。



Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  02 2018 08:00
  • Comment: 0
  • Trackback: closed

0 Comments

Post a comment