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事例184 お互い様で助け合い

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最近、関西地方で地震があり、避難所で生活している人のニュースを施設のおばあちゃんと見ていました。
災害時には地域の人たちで支え合わないといけない、というコメンテーターの話に施設のおばあちゃんが、戦争時代を思い出して地域との繋がりの大切さを話していました。

おばあちゃん
「私の母は気丈な人でね。
厳しい面もあったけど、とっても気遣いのできる思いやりのある人だったのよ。

周りの人を大切にしなさいって言うのが口癖で、近所づきあいはものすごく大切にしてたわね。

戦争中、食料不足で村のみんなが困ったとき、うちは農家だったから家で食べる分のお米は確保していんだけど。
戦争中だから、他人のことなんか気にしている場合じゃないのに、母は村の人が困っている声を聞いては、お米を分けたりしていた。

子供ながらに、うちも余裕がある訳ではないのに、なんでそんなことするのかな…って思っていて、ある日聞いてみたら、こんな答えが返って来たの。

『お互い様でみんな生きてるんだよ。出来るだけ人のためになるようなことを心がけていると、いつか必ずそれが何かの形で自分に返ってくるからね。』

戦後、病気で母は早くに亡くなって、父親と子供5人が残されて、下の子供たちはまだ小学生くらいだったから、長女の私が母代わりにならなければいけなかった。

その時、村のみんなが今までお母さんには世話になった、助けられた、何か困ったことがあったらいつでもいいなさいと声をかけてくれて、畑の野菜を分けてくれたり、家のことを手伝ってくれたりしたの。

亡くなってから、ご近所づきあいを大切にして来た母の言葉が身にしみたわね。

今はあんまりご近所付き合ってないでしょ。
でも、災害があった時は、やっぱり助け合わないといけないこともあるし、関係を作っておくことによって、普段の生活の中でも良いことってたくさんある気がするわね。」



地域との繋がりが命を救ったという事例も聞いたことがあります。

十数年前、火山の噴火で避難勧告が出たある町でのこと。
住民の緊急避難に即座に対応する必要があった時、一番具体的で早く対応できたのは、地元の消防団員の情報からだったといいます。

日頃から、あの地域にはどんな家族がどれだけ住んでいて、ひとり暮らしやお年寄りなどの助けがいる方はどこにどれくらい住んでいるのか、が把握できていため、消防や自治体と連携していち早く細かな指示が出せたのだそうです。


戦後の復興から、みんなが助けあって生きてきた時代を経て、少しだけ忘れ去られようとしている、ご近所づきあい。
時々各地で起こる災害のたびに、地域コミュニティの大切さが言われます。

皆さんはご近所づきあいをどのくらい出来ていますか?

単身世帯やアパート、マンションなどが増え、今の世の中は、昔のようにとはいかないけれど、災害などのことを考えた時、おばあちゃんのお母さんが言った、

“みんなお互い様で生きている”

ということは、もう一度見直さなければいけない点なのではないかと思いました。

地域コミュニティが強くなることにより、詐欺や泥棒などの防犯、虐待などの早期発見、子どもやお年寄りの見守り、孤独死防止など様々な点でも力を発揮しますね。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  05 2018 08:00
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