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事例176 生きているだけで、ためになれるって幸せね

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月に一度訪問している施設で、93歳の女性Aさんから素敵な言葉を聞きました。
Aさんは、いつも明るい色の服を着ています。
ある日、私が「Aさん、いつも素敵なお召し物ですね。」
そう話すと、こんな風に答えてくれました。

「あら、ありがとう。私ね、もうこんな年だし、あれがしたいこれがしたいっていう希望みたいなものはないんだけど、これだけは続けていきたいって思っていることがあってね。
できる限り、キレイでいたいのよ。顔はどうしようもないけどさ(笑)見た目ね。
なんでかっていうとね。年寄りがキレイだったり、元気だったりする姿を見て、若い人に、あ~こんな風に歳をとりたい、とか、年をとっても明るく生きられるんだって思ってほしいのよ。
じゃないとさ、今のご時世、年をとってもいいことないみたいになってるじゃない。それじゃ、生きる希望もないわよね。
私は今でも月に2回、ここから2時間かけて電車を乗り継いで、若いころから続けている大正琴の習い事に通っているの。もう30年続けているのよ。年だしやめようかなって思ったこともあったけど、周りの皆が私たちのために続けてくださいっていうの。
人生のお手本なんだって。生きてるだけで、皆さんのためになれるってありがたいわね。
私は逆に、周りの若い人たちからパワーをもらえるから、お互い様ね。」

元気でアクティブな方、病気はあるけれどもいつも素敵な笑顔の方、母親のように話を聞いてくれる方、いろんな知識を教えてくれる方…
施設で働いていると、この方のように年をとりたいな…と思える人に出会います。
Aさんもまた、私の人生のお手本の一人です。
私もいつか、こんな人のように年をとりたいと思ってもらえるだろうか…そんな人になりたいな。そう思ってしまった出来事でした。

皆さんの周りに素敵おじいちゃん、素敵おばあちゃんはいませんか?
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  10 2018 10:24
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