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事例175 カゾクロワークショップにて“素敵な感想とエピソード”

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先日、谷中満天カフェさんでのカゾクロワークショップにて、施設に親を預けている方の率直な気持ちを聞き、素敵だな…と感じたお話がいくつかあったので、ブログにて紹介していきます。

今回は、親を介護施設に入居させているという女性のお話です。

「母を介護施設に預けています。
認知症が進み、徐々に分からないことや理解出来ないことが増えてきていることに、悲しくなる瞬間があります。今は、娘が来たことを理解していますが、いずれはきっと、私のことも分からなくなるのかもしれない、と思うととても悲しい気持ちになります。

なんとか兄弟で交代で顔を出して、覚えていてもらえるようにしていますし、昔の写真をアルバムにして、懐かしい話をしたりして、なんとか記憶をとどめておいてもらえるようにと思っています。
とっても喜んでくれるんですよ。カゾクロもそうですが、家族の歴史を残すって良いですよね。

でも、忘れられるのも時間の問題なのかな…とも思います。
そんな時、同じく介護をしている友人からこんな話を聞いたんです。

その方のお母さんは、もう子どもの顔は忘れてしまったそうです。
でも、会いに行くと親戚の兄弟と勘違いをして、喜ぶのだそうです。
初めは、違うことを言い聞かせていましたが、勘違いをしていても、とっても嬉しそうにしている顔を見ているうちに、“それでも良いのかもしれない”と思えるようになってきたそうです。

誰なのかが重要なのではなく、あなたのことを思って会いにきてくれる人がいる。
という喜びを感じてもらえるだけで幸せだと言います。
名前を勘違いしていても、話している内容は親子の思い出だったりするのでしょうね。

友人は、私は施設に行くときは“女優”になるのよ、と話しています。
きっと悲しみや辛さを乗り越えてのことだと思いましたが、私にとってその友人の話は希望です。
実際に、母に忘れられたら、絶対悲しいですけど、そうやって切り替えることも出来るんだ。
そうやって上手く付き合っている人がいるんだと思うと、ものすごく心強いです。」


私のところに相談に来る方の中にも、変わりゆく親の姿を受け止められない…という家族の方も多くいます。

そんな時、介護士からも考え方をアドバイスすることは出来ますが、一番心に刺さるのは、同じ立場の方や経験者が話した言葉なのかもしれません。

他の方の話を聞いて、自分の気持ちにどう折り合いを付けるのか、それが解決策の全てではないのですが、視点を変える大きな一歩に違いはないと思っています。

このブログで発信している「施設の現場から」のエピソードも、そんな意味があります。
気になることや取り扱って欲しい話題があったら、どうぞコメントやメッセージを下さい。
介護現場にいる私だからこそ語れる、家族のことや介護の今をこれからも発信していきます。

多くの方の目に届きますように。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  03 2018 08:00
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