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事例174 お昼ご飯のニヤリ・ホット

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「ニヤリ・ホット」と言う言葉があります。
「ヒヤリ・ハット」の反対でスタッフが入居者のプラス面に目を向け、ニヤリとしたり、ほっとしたりしたことを記録する報告書です。
以前でもこのブログでも取り上げたことがあります。
http://kaigodesign.com/blog-entry-270.html

ある施設のお昼のニヤリ・ホットです。
入居者Aさんの息子さんとお嫁さんが、来所していました。

Aさんは、認知症があり、会話が成り立ちません。表情も乏しくなって来ていて、最近では笑った顔などはほとんど見ることがありませんでした。

ちょうど昼食の時間だったので、息子さんらもAさんの食事介助をしながら一緒にテーブルに着きました。

食事の途中、私が介助をしている入居者が、汁物を食べるために持っていた、スプーンを突然ロールパンにさしてパンを小さくすくって食べ始めました。

私は驚いて
「ロールパンをスプーンで食べる方初めて見ました!なんて器用なんでしょう!」と言ったとたん、突然大きな笑い声が聞こえました。

Aさんが声をあげて笑いだしたのです。
とても久しぶりに笑顔と笑い声を聞きました。

息子さんとお嫁さんはとても驚いていて、
お嫁さんは慌ててスマホで、笑い顔を写メに撮りました。
撮りながら一言
「○○ちゃん(孫の名前)に、バァバが笑ったよ、ってこれ見せてあげよう。」

フロアにいた他の入居者は、
「Aさん、私はあんたが声をあげて笑っている顔を久々に見たよ!あんたいい顔してるよ、私はそれが嬉しい。たまにはそんな顔みせてよね!」
と、涙声で声をかけ、喜んでいました。

他の方も、そうだねー、ほんとだねーと自然と笑顔になれたのでした。
感動さえ覚えるような、すごく優しく穏やかな時間が流れる傍ではスプーンでロールパンを食べ続けているお婆ちゃんがいて、それもまた、笑えました。

息子さんらは、久しぶりに母の笑顔も見れたし、他の方からも声をかけてもらって安心しました、と言って帰って行きました。

笑顔や笑いは伝染するんですね、なんだか幸せな気持ちにさせてもらいました。

お昼ご飯のニヤリ・ホット。
皆さんの周りでも、見つけて見てくださいね。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  26 2018 08:00
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