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事例141「戦争は絶対してはいけない」

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最近、毎日のようにミサイルのニュースが流れています。 戦争になったら、私たちの暮らしや家族はどうなってしまうんだろう。
そんなことをふと考えていて、あるおばあちゃんのお話を思い出しました。

デイサービスで働いていた頃、こんな戦争体験を話してくれた方がいました。


おばあちゃん
「戦争は絶対したらいけないよ。何があっても。みんな苦しい思いをするんだよ。戦地にいっても、帰って来れても、家族みんなが辛い思いをすることになるかもしれないからね。」

私「帰って来れても?」

おばあちゃん
「そう、もちろん戦時中もつらいことはたくさんあったわよ。でもそれ以上につらかったのは戦争が終わってからだったのよ。

私はね、兄が軍隊に入っていてね。
終戦して兄の軍隊が町に帰ってくると聞いて、母と一緒に迎えにいったのね。
兄はきっと、私たち家族の顔を見たら喜ぶだろう、と思ってたの。
私は兄に会えるのをワクワクしてた。

汽車から降りて来た兄が見えた瞬間、私は兄のもとへ駆け出していったわよ。
嬉しくて嬉しくて。
だって生きて帰って来たんだから。
思わず『よかったー!』と兄に声をかけた。
その瞬間、私は兄に怒鳴られて平手打ちをされたの。

『この無礼者!仲間がたくさん死んだんだ!よかったとは何事だ!』ってね。ものすごくショックを受けたわよ。

それから私は兄とは距離を置くようになってしまった。大人になってからも、決して仲の良い兄弟ではなかったわ。戦争が、私たち兄弟の中に歪みを作った。戦争さえなければそんなことにはならなかったのに。」


戦争で失うのは、ものだけではなく、絆まで無くしてしまうのか…。
おばあちゃんの話に衝撃を受けてしまいました。

少し前に、「この世界の片隅に」という映画を観ました。
この映画は、戦時中の広島と呉を舞台にした映画です。
戦争中の国民のリアルな日常を描いていました。この話で大きく描かれていたのが家族の風景です。

食べ物がなくなったり、家がなくなったり、家族が亡くなったり。
あたりまえに出来ていたことができなくなる、当たり前に一緒にいるはずの人がいなくなる、生きていることが運みたいなもの。その時代を必死に生きてきた人たちの想いや苦労も、しっかり聞き伝えたい。そう思える映画でした。

ご覧になったことのない方は、ぜひ一度見ていただきたいと思います。

私たちは、おばあちゃん世代の人たちから、物や情報が溢れる現代社会では埋もれてしまうような「普通に暮らせること」の幸せを教えてもらっているような気がします。

戦争体験者からこういう話が聞けるということは、とてもありがたいことだなと感じています。
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Published on: Wed,  06 2017 08:00
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