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事例130 地域密着型サービス 境目の住人は?

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デイサービスで勤務していた頃、ご家族から直接、デイサービスの利用を希望する旨のお電話を頂いたことがありました。

ご希望の内容はこのようなものでした。

「義母の介護をしています。最近認知症の症状が激しくなってきて、自分だけでは限界になってきました。向かいに住むご近所さんに相談したら、認知症を専門にした、いい施設があるみたいで、近所の○○さん家のおじいちゃんもそこに通っていて、元気になったそうよ。って、こちらを教えてもらったんです。」

定員にも空きがあり、準備さえ整えば利用できるはずだったのですが、ある一つの理由でお断りすることになってしまいました。


その理由は、住んでいる場所です。


私の働くデイサービスは「地域密着型」といって、施設のある市内に住んでいる人しか利用できないサービスでした。利用希望をくれた方の住所は隣町だったのです。

施設を紹介してくれたご近所さんは、道を挟んで向かいの方。
なんとちょうどその道が市境だったのです。

なんとかならないかと、役所の介護保険課に掛け合ってみましたが、ダメでした。
お断りをした際、とても残念な声をされていて、本当に申し訳ない気持ちで一杯になりました。

出来るだけ力になれたらと、地域包括支援センターで相談してみることや、お義母さまの症状をお聞きして、合いそうな施設の情報を何件かお伝えさせて頂きました。


最近は、親子が離れて暮らしていて、しかし親が歳をとってきたということで子供の生活環境へ呼び寄せることも増えています。
そうすると、自治体によって条件は違いますが、住民票を移していてもそこに住んで数ヶ月〜1年経たないとサービスを利用できない、という場合もあります。お住まいの地域ではどうなっているのか、調べておく必要があります。

地域密着型サービスは今のところ、サービスを提供している施設や事業所がある市区町村に住んでいる人でなければ利用できません。難しいところですが、今後、境目の住人の方にとっていい条件がつくようになれば良いとは思いますが、すぐには変わらないでしょう。

住所地によってお断りしなければならない時、相談してきた方はまた一から施設探しをすることになるでしょう。そんな時、次に何をしたら良いのかを少しでも手助けしてあげられたらと思います。
その為には、介護事業者が近隣地域の事業者情報を知っておくようにしたいですし、地域包括支援センターについても教えてあげられると良いですね。

ちなみに、地域包括支援センターは、介護保険法で定められた介護の総合的な相談機関です。
基本的には、「○○地域包括支援センター」という名称ですが、自治体によって名称が違う場合もあります。
例えば、「高齢者サポートセンター」「高齢者あんしん相談センター」など。

このことも、覚えておきたいですし、伝えてあげたいことの一つですね。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  22 2017 08:00
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