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事例115 教室からつなげる“包括ケア”

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時々、介護予防教室のお手伝いをしています。
そこに参加しているあるご婦人の話です。 その介護予防教室は、都内のある区の委託を受けて行なっています。
90分間、音楽を使ってリズム体操をしたり、脳トレーニングをしたりして楽しく健康を維持できるようなプログラムを行なっています。

月に2回の教室も、続いていくと、私たちと参加者の距離も縮まりますし、参加者同士でもお友達になって、教室の帰りに一緒にカラオケをする仲になったりと、コミュニケーションがはかれるとてもいい機会になっています。

そこに通っている女性Aさん。歳は70代くらいでしょうか。
よくお話をされる気さくな可愛らしい女性なのですが、ある時からおかしいな?と思うことが増えてきました。

例えば、簡単な脳トレ体操も一人だけ理解が出来なかったり。
教室に来るまでに、道を間違えちゃった…とか、
教室の始まる一時間前に到着して、時間をまちがえちゃった…と話したり。
そうかと思うと、次の教室には時間を過ぎてから来て、また時間を間違えちゃった…ということがあったり。
参加費のお金を支払って、すぐにまたお金を払いにきたり。
帰り際に、他の方が忘れていったマフラーを、自分のだといってカバンにしまおうとしたり。

徐々に心配な出来事が増えてきています。


私たちの教室の役割は、地域の方と自治体をつなげることです。

地域で引きこもりになっている方に、外に出る機会を作るお手伝い。
一人暮らしの方に仲間を作るお手伝い。
健康維持の為に出来ることを提供するお手伝い。

そしてそれを継続していく中で出てくる、参加者の方のお困りごとや私たちの気づきを自治体に伝えて、解決へ導いていくような仕組みになっています。


今回のAさんの件で言えば、私たちが気づいたAさんの気になる点を区の職員に伝えると、
「この情報を地域包括センターの職員とも共有し、見守っていきたい。また気になる点があったら随時教えてほしい。」と話してくれました。

足腰も元気で、ご本人は人に頼ったり、何かの支援を受けようと言う気持ちはないはずです。
家族が近くにいれば、変化に気づいたりできるのでしょうが、まだご本人の中では、ちょっと忘れっぽくなっちゃって。くらいにしか思っていないか、たまにはそんなこともあるわよ、くらいにしか思っていないと思います。

しかし、専門職から見るといつ大きなトラブルや、詐欺などの被害にあうかもしれず、注意しなければ行けないような段階だと思います。


Aさんが教室に通ってきてくれたことで、今回のような包括体制をとることが出来ました。
ご本人を傷つけないようしっかり状況を把握して見守り、周囲の人が然るべき時に、適当な支援を行なえる環境を用意をしておくことが大切ですね。


認知症の方を地域で見守る"認知症サポーター養成講座"も、銀行員や郵便局員、スーパーの店員さんなど、地域に密着した方たちが勉強をしてサポーターになっています。
核家族化や一人暮らしの家庭が増えていく中で、“気づき”が出来るのは、日常で関わりのある人なのかもしれません。

様々な場所から、地域の“見守り力”を強めていきたいものですね。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  09 2017 08:00
  • Comment: 2
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2 Comments

石黒旭伸  

地域の方々が知識をもって
気づきができるようになれば、
もっと支えあえるようになるのですが
なかなか難しいのが現状ですよね

2017/03/11 (Sat) 09:37 | REPLY |   

おこない  

石黒さんへ

コメントありがとうございます!
見てくれてるんですね(^-^)
難しいことだけど、少しづつ変わっていくといいなって思ってます(*^^*)

2017/03/12 (Sun) 16:09 | REPLY |   

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