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事例112 気軽に内覧会に行ってみよう

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皆さんは介護施設の内覧会に行ったことがありますか? 介護に関わることがない方は、ほとんど行ったことがないと思います。
興味を持つとしたら、介護に関わっている人か、将来のことを考え始めた方やその家族、などでしょうか。


先日、ある新規施設の内覧会があり、私1人で行く予定でしたが、ふと思い立って夫と行ってみることにしました。

ちなみに、私の夫は30代、介護とはまったく無関係の仕事をしていますし、家族の中にもこれまで介護を必要とする人がいなかったため、介護施設の内覧会になんてもちろん行ったことがありません。


そんな彼には施設の暮らしがどんな風に見えるのか、どんな感想を持つのかを知りたかったので一緒に行ってみました。


見学に行ったのは、有料老人ホームとデイサービス、居宅介護支援事業所、地域活動スペースの4つの機能を備えた複合施設でした。

有料老人ホームエリアは住宅型と介護型があり、住宅型では自由な暮らし、介護型では安心を提供してくれるような空間配置と見守りシステムがありました。

当日はお天気も良く、施設内や居室内にもよく日が差していて明るい印象でした。
案内してくれた担当スタッフに、私は色々と質問しながら歩いていましたが、その間、夫はほとんど口をはさまずに話を聞いていました。


施設全体の作りや色使いなどもおしゃれでしたし、デイサービスエリアのお風呂場は、座って入れる機械浴/溺れないように配慮した小ぶりの家族風呂/ゆったり入れる大浴場、と選べるタイプ。また、日中過ごすフロアは、木の温かさが印象的なちょっとしたカフェのような雰囲気のある空間でした。

施設ごとに利用条件やテーマが違ったりもするので、一概に良い悪いは言えませんが、私にはとても好印象な施設でした。

良い施設ができたなぁと思いながら見学を終え外へ出ると、開口一番、夫が言いました。


「やっぱり俺は年をとっても自分の家にいたいなぁ。」


綺麗でおしゃれな施設だけど、一歩自分の部屋から出たら、他人がいる。そのことが窮屈に思えたのだそうです。

親を入れると考えたらどう思うか?と聞いてみると、
「親が自分で探して、自分でここに入るって決めたのなら良いと思うけど。他人に見守られる、他人に世話をされる。これって慣れなのかなぁ。住めば都になるんだろうか。」
という答え。

今まで介護施設の中を見たことがない彼にとって、同じ建物の中に部屋が並んでいて、同じ時間に同じ食事を食べて、誰かに見守られているということは、日常の暮らしには思えないようでした。


今まで様々な介護現場を見てきて、介護を仕事にしてきた私にとっての施設の日常は、そうでない人にとっては、どんなに安全と自由に配慮された明るくておしゃれな施設であったとしても、「他人が入る」というだけで日常ではなく、違和感に感じるのだ、ということが分かりました。

安心と安全を考慮した中で、その方らしい暮らしをお手伝いすること。
介護士としての仕事の難しさを改めて感じました。


彼はこんなことも言っていました。
「今回初めてちゃんと施設というものを見てよかった。もし、いつか自分や家族が、施設の利用を考える時が来たら、今回見学した経験からイメージがつきやすいし、突然のことでも余計に迷わなくて済むなと思った。特に俺みたいな介護のことなんにも知らない人にとっては、例えば、パンフレットやインターネットの情報だけじゃ全然分からないと思うし。」


内覧会はだれでも参加できます。
申し込みが必要な場合もあるので、確かめていった方が良いと思います。
もしチャンスがあったら、身近な家族やお友達と一緒に行ってみてください。

見学をしながら、暮らしを想像することによって、自分はどんなところに重きをおいてこれから暮らしていきたいのか分かりますし、一緒に行った人からも意外な思いや感想を聞けるかもしれません。

介護の準備という意識ではなく、もっと気軽なものとして行ってみて良いと思います。
施設ごとの特徴のある取り組みを知ることが出来たり、ちょっとしたプレゼントをもらえたりする施設もあります。
ちなみに今回は、リハビリ機器の体験をさせてもらい、施設で提供されるおやつのプリンを試食させてもらい、さらに帰り際にはメロンパンを頂きました!


内覧会情報は、地域にチラシで配られたり、インターネットでも情報サイトにまとめてあります。
私が関わっている施設の情報はこのブログでもアップしていくので、ぜひチェックしてみてくださいね。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  16 2017 08:00
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