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事例107 ノロウイルス対策出来ていますか?



インフルエンザ、ノロウイルスが今年も各地で流行していますね。
先日、介護施設で働く友人に、施設での対策をたずねたところ、驚きの答えが返ってきました。
私「施設でのノロウイルスの対策ってどうなってる?」
友人「何かあったら、消毒用の次亜塩素酸溶液は用意してあるけど、そのくらいかな。」
私「え?ガウンとかは?(注)」
友人「倉庫にあるけど、めちゃくちゃ取り出しにくいところにある。」
私「ノロの入居者が出たときの対策とかって、話し合ったりしてないの?」
友人「してないね。実際にあったらどうしようって思うかも…」

友人の施設は入居施設なので、感染者がいた場合その対応だけでなく、他の入居者に拡散しないような対策をする必要があります。

しかし、まったく対策が話し合われていない様子で、友人も不安がっていました。

(注)ここでいうガウンは、ビニールのエプロンのようなもの。感染の恐れがある場合にスタッフが着用して入所者様に対応します。


そこで今回は、ノロウイルス対策について、書いてみようと思います。
ノロウイルスとは…特に冬に流行する感染性胃腸炎原因となるウイルスで、人や食品を介して感染し、激しい下痢や嘔吐を引き起こします。

ノロウイルスは感染力が非常に強いです。
嘔吐物などを処理する場合、必ず手袋・マスク・ガウン・シューズカバーを身に着けなければいけませんし、出来るだけ処理はひとりのスタッフが行なったほうが良いのと、処理が終わるまでは誰もその場に立ち入らないようにするか、出来るだけ近づかないように3メートル以上はなれたところへ人を遠ざける必要があります。
例えば、適切に処理しないまま、換気すると言って窓を開けてしまうと、外気がウイルスを室内に拡散してしまいます。その空気を吸い込んだり、身体に付着したものが口に入ってしまった場合感染します。

処理の為にセットしておくべき物と、処理手順をまとめておきます。
【セット内容】(施設によってはVセットと呼んでいる場合もあります。vomit=嘔吐物、のV。)
・使い捨てガウン
・使い捨て手袋2セット(ガウン袖の中に1セット、外に1セット装着)
・使い捨てマスク
・使い捨てシューズカバー
・ポリ袋 2枚(嘔吐物処理用と、最後にガウンなども入れいる用。)
・ペーパータオルや新聞紙
・次亜塩素酸溶液などの消毒液
・雑巾

施設に1セット等ではなく、食堂、居室、風呂場など、何かあったら一番近くにあるセットを使用できるように、配置しておくことも重要です。


【嘔吐物の処理手順】
1、感染者の介抱と、感染を拡大させない為の隔離。
(衣類などに嘔吐物が付着している場合は、よごれた衣類をビニール袋へ。)
2、マスク・手袋・ガウン・ペーパーシューズを着用して、吐瀉物を飛沫させないように、吸水性の良いペーパータオル等で覆う。
※未処理段階で絶対部屋の換気をしてはいけない。
3、ペーパータオルの上から吐瀉物と同量ぐらいの消毒液をかけ、まとめるようにそっと拭き取ってビニール袋へ。
4、嘔吐物を拭き取ったあとの床に、広めの範囲でペーパーやオルを敷き、上から消毒液をふりかけ、出来れば10分くらいそのままで消毒しておく。
5、キレイに拭き取ったら、最後は水拭きをして終了。
6、マスク・手袋・ガウン・ペーパーシューズ等をまとめてビニール袋へ。
※全ての作業が終わった時点で換気を行なう。

汚れた衣類は、洗濯機では洗わず、バケツなどで水洗い後消毒を行なうか、85度以上の熱湯で熱消毒をすると良いです。
また、布団のように洗えない物が汚れた場合は、消毒液で拭き取った後スチームアイロン等でも熱消毒出来ます。


嘔吐や下痢では多くの水分とともに塩分などの電解質も失われます。
高齢者は脱水症状になりやすくもあるので、元々持っていた持病を悪化させないように、気をつけなくてはいけません。

予防策としては、施設でも家庭でも、ノロウイルスに感染しないよう、感染源である牡蠣などの二枚貝の摂取を控えること。さらに、接触や飛沫よる感染拡大を防ぐ為に、しっかりと事前に知識を持っておくことが重要です。

出来れば実際に、対応方法などの一連の流れを通して行なってみるのも良いと思います。
まだ対策について良く知らないという方は、いざという時にしっかり対応できる準備をしておいた方が良いですよ。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  12 2017 08:00
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