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事例103 私が介護士を目指した理由

事例103

先日、介護士の知り合いと話をしていました。

彼の勤める有料老人ホームでは、最近、地域交流に力を入れており、特に小中学生の職場体験や、夏休みや冬休みなどを利用した学生のボランティアの受け入れを多く行なっているとの話を聞きました。

高齢者とどうやってコミュニケーションをとって良いか分からずに苦労する学生もいれば、スムーズに話しができて、すぐに打ち解けられる学生まで様々だそうです。

友人は、受け入れる学生が実習が終わった後に書いてくれるレポートに、“この仕事に興味を持った”と書いてくれた学生がいたことが、とても嬉しかったと話していました。


その話を聞いていて、自分のことを思い出していました。
私が介護士になりたいと思ったきっかけ…まさにそれが、小学生の時に慰問で施設に行った経験だったのです。


小学生5年生の時、学校の課外学習の一環で、特別養護老人ホームを訪れました。
最初はおじいちゃんおばあちゃんに歌を歌って喜んでもらいましょうと言うことで、“100%勇気”という歌を皆で合唱しました。

その後は15分ほど、個人的にふれあいの時間。
4人部屋のお部屋で、ベッドに座っている方々にそれぞれが別れて声を掛けてお話をします。
初めはすごく緊張したことを今でも覚えています。

しばらく話をしていると、車椅子のおばあちゃんが部屋から出ようと、扉の前で前後に車椅子を操作しているのが見えました。(大丈夫かな、手伝った方が良いのかな)、そう思って見ていると、介護士スタッフが通りがかりました。(スタッフさんが来てくれたからこれで安心だ、良かった。)そう思って見ていると、なんとスタッフはその様子を見ながら通り過ぎていったのです。

困っている人には、手を差し伸べて助けてあげましょう。小学校の道徳の時間でそんなようなことを教えられた気がします。それなのに、スタッフが見て見ぬ振りをしたことに、私は驚きと少し怒りがありました。

まだ、部屋の外へ出られないおばあちゃんを横目に、私は“なぜ、このおばあちゃんに手助けをしないのか”先生に聞いてみました。
すると、先生はその介護士スタッフを呼んで私に、今のことを質問させてくれました。

介護士さんはこう答えてくれました。
「あのおばあちゃんは、少し待ってあげたら自分で出来るんです。私たちの仕事は、時間がかかっても、出来ることをしっかり継続できるように見守ってあげることです。」

そう話してくれました。
今考えると、自立支援のことを話してくれたのだと思いますが、小学生なので、分かりやすく簡単に説明してくれたのだと思います。

手助けすることだけじゃなく、見守るということも大切な仕事なんだ。介護士の仕事って面白い。

そう感じたことがきっかけで、介護士になるにはどうしたら良いんだろう。
と調べ始めました。
私の小学生の卒業アルバムには『介護士になりたい』と、書いています。


私のように、小さい頃に経験したことが将来の夢に繋がることってあると思います。
施設でも友人の職場のように、世代間交流を積極的に取り入れているところが多くなって来ています。
子供たちに将来の夢はと尋ねた時、「介護士になりたい」、そう言ってくれる子が増えてくれたらとっても嬉しいです。

そう考えると、おじいちゃんおばあちゃんが若い子と触れ合って、笑顔になって良かった良かった、という意外に、しっかり「介護士」という仕事について、話してあげたいな。そんなふうに強く思います。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  15 2016 08:00
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