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事例102 公共の場で静かにするべき理由



先日電車に乗っていたら、向かいに座っていた60〜70代の女性の携帯電話がなりました。
特に周囲を気にするわけでもなく、女性は電話に出ました。
まずそのことに驚きです。

待ち合わせ場所に向かう途中だったらしく、「あと何分くらいでつくから〜」というような話をしていました。

さすがに電車の車内なので、それで終わるだろうと思ったのですが、また普通に話し始めたのです。
「○○駅についたらさ〜、この前行ってみたいって言ってたお店でご飯食べない?この間テレビにも出てたのよ。え?何チャンネルだったかな〜?ほら、お笑いのさー、あの人が司会しててさー、ほらー、誰だっけー…」

大きな声で話し続けること10分くらい。待ち合わせの駅についたらしく、話をしたまま降りていきました。
混雑こそしていませんでしたが、周囲の人は驚いている人や怪訝そうな顔をしている人もいました。
私も唖然としてしまいました。

そんな出来事を、グループホームの入居者のおばあちゃんに話をすると、こんなことを教えてくれました。

おばあちゃん「常識のない大人だね!しかも、そんな年になって恥ずかしい!そう言う大人がいるから、若者に示しがつかないんだよ、まったく。大体、大人が公共の場でなんで大きな声で話したり、騒いだりしてはいけないか分かるかい?」

私「え?それは…公共の場だからですかね。自分一人の場所じゃないっていうか…」

おばあちゃん「そうそう。それに、もしかしたらあなたの隣に座っている人が、今まさに大切な人を亡くして現場に向かっている最中かもしれないわよ。もしかしたら、何かにとっても悩んで落ち込んでいる人かもしれない。電車に乗っている間に考え事をしたい人もいるかもしれないわね。そう考えたらさ、自ずと他人に迷惑をかけるような言動はしちゃいけないって思えるわよね。だからって、だまーーーーって座ってなさいって言うことじゃなくてさ、声の大きさとか、話す内容とかを常識的な範囲で出来るようにならないといけないわよね。気遣いってことよね。」

以前海外の方から、日本人はなんで電車の中でシーーンとしているのか、と聞かれたことがあります。海外では、みんな好き勝手に話していると。

もしかしたら、このことは日本人特有の「気遣い」の部分なのかもしれません。
そこまで考える必要ないのでは?とか、色んな意見があると思いますが、私はおばあちゃんの話を聞いて、なんだか素敵だな…と思ってしまいました。

公共の場で静かにするべき理由。
次の世代に、思いやりや気遣いの心を伝えていく時に、おばあちゃんの話をしてあげたいな。
そう思っています。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  08 2016 00:00
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