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事例099 年賀状のお付き合い



気温もぐっと下がり、寒くなってきましたね。
コンビニやスーパーでは早くからクリスマスやおせち料理の予約が始まっています。

気ぜわしくなるこれからの時期。
年末年始の準備といえば年賀状もありますね。

今回は、その年賀状のお付き合いにまつわる話です。

デイサービスに通っている90代のおばあちゃんが、お昼の後、ソファーでテレビを見ていました。
すると、年賀状の準備はしてますか…というCMがあり、もらって嬉しい年賀状とキャッチフレーズが出ていました。

テレビを見ていた数名が口々に、
「昔は一枚一枚手書きしたけどねー、今は印刷よ。」
「年賀状忘れてた、まだ買ってないな。」
「最近はメールで済ませちゃうしねー」
と雑談するなか、90代のおばあちゃんがポツリと言いました。
「私はね、昔はちゃんと出していたけど、今は年賀状出さないって決めてるの。数年前に出しませんって皆さんにお知らせしたの。理由はたった一つ。もう喪中のハガキを見たくないのよ。
昔は年賀状が来るのが楽しみだったけど、年を重ねるに従って、友達や親戚から喪中ハガキが来ることが増えてきて、あー、あの人もなくなったんだ、この人も…と見ていると辛くて。
元気かなぁ。そうだといいなぁって、思いを馳せている方がよっぽど気が楽よ。」

そのおばあちゃんのご家族に話を聞くと、確かに数年前から年賀状をやめているそうで、きっかけは小さい頃からの友人で、何十年と年賀状を交換していた仲だった方の喪中はがきだったそうです。

家族はそのご友人が亡くなったことを少し前に知っていましたが、ショックを受けるだろうと、時間をおいてからゆっくり話そうと思っていたそうです。しかしうっかり郵便受けからとった喪中はがきをテーブルにおきっぱなしにしてしまったため、おばあちゃんが見てしまい、ひどく落ち込み、物も食べられない状態にまでなってしまったのだそうです。

いずれは知ることになっただろうけど、もっと上手く伝えられた気がして後悔している、とご家族は話してくれました。


世間では、最近は高齢のために年賀状を辞退する挨拶状を出す方が増えているそうです。
理由は様々で、面倒になって来た、目がわるくなり書くことが大変、老人ホームに入居することになった、など。また、高齢の親に代わってご家族が出すケースも多いようです。

挨拶状を出すタイミングとしては、相手方が年賀状を用意する前の11月頃に出すというもの。
または、年賀状はいつも通り送って、「寒中お見舞い」の形でお伝えするというもの。

例えば…
“私も高齢となり、寄る年波には勝てず手元が覚束なくなって参りました。
今後はどなた様にも賀状交換を控えさせて頂きたく存じます。皆様にはあたたかい賀状を賜り、ありがとうございました。心より皆様のご健康をお祈り申し上げます”
というような感じ(文例は検索すると沢山あります)。

年賀状をやめることに絶対挨拶をする必要はないのですが、長年の年賀状でのお付き合いを突然やめてしまうと、心配されてしまったり、こちらから出していないのにもらってしまうと…という申し訳ない思いをしない為には良いかもしれません。


高齢の方がいるご家庭では、年賀状のお付き合いについて、考えたり悩んだりしている方も多いのではないでしょうか?
年末の準備と共に、このことについて家族で話し合う機会があっても良いかもしれませんね。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  17 2016 08:00
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