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事例082 開かれた施設作り


先日、あるグループホームで認知症サポーター養成講座を行いました。

その際、参加者の中にご近所にお住まいの親子もいました。
20代の娘さんに60代のお母さん。
自宅では80代のおばあちゃんと同居しているのだそうです。

2人は、認知症の話は何と無くテレビなどでみているが、実際はどういうものかわからない。
ということで興味を持って参加してくれました。

講座を進めていく中で『要介護』という言葉が出た際、お2人の顔が不思議そうな顔になったので、「要介護度はご存知ですか?」と尋ねると、「分かりません。」という反応が返って来たので、介護保険サービスを利用するための手順もお話ししました。


彼女らと同居している80代のおばあちゃんはお元気だそうですが、これから病気になったり、体力が衰えたりして何かしらの介護サービスを使いたいとお思うことがあるかもしれません。

事前に申請の方法や仕組みをわかっているのとそうで無いのとでは、いざという時の対応のスピードが違いますし、不安を少しでも軽減することが出来ます。

講座の帰り際、娘さんがお母さんに「おばあちゃん、たまに季節が分からなくなることがあるよね。大丈夫かなぁ…」と話していたようで、お2人にとってはこれからを考える良い機会になったのでは無いかと思いました。

何か変だな?もしかして?
という、家族の気づきもまた重要で、相談事が出来た時に、然るべきところにすぐに相談出来るようにしておくと良いですね。

もちろん相談事は、地域包括支援センターや役所の高齢者担当の課に行ってもいいです。
しかし、今回のように、施設の中で行われている講座に参加することによって、いざという時は、近所だから、まずあそこの施設に相談にいってみよう、と気軽に思っていただける仕組みを作って行くことも重要だと思います。
施設側としても、適切なアドバイスや正しい情報を提供出来るように、常に心構えをしておきたいですね。

今回は、施設職員に向けての講座の予定でしたが、“地域の方にもおすすめしたい”との施設長さんの発案から、若手介護職員がご近所さんや自治会さんを訪ねて回り、講座のお知らせをして回ってくれました。

地域との新しい繋がりを作っていくのはとても大変です。
でも、今回は施設長さんや職員さんたちの意識や行動力が素晴らしいと思いましたし、私も開かれた施設作りをするためのきっかけ作りのお手伝いをすることができて、非常に嬉しかったです。

この施設では今度、夏祭りを行うそうですが、もちろん近所の方にも声を掛けているそうです。
お知らせのチラシを見せてもらったら、お祭りの内容だけでなく“グループホームって何?”という施設の概要が分かりやすく掲載されていました。お祭りに参加出来ない方でも、あの建物ってそう言う施設だったんだ!って、思ってもらえるかもしれませんね。

ほんの少しの努力と繋がりが、いつか大きな役割を果たして行くような気がします。

施設で働いていながらも、地域の方々の暮らしの安心を届けることも出来るというのは、本当に有意義な仕事だと改めて感じました。
Category: 介護の現場から(事例集)
Published on: Thu,  21 2016 08:00
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